県営鉄道3030系

未完成

基本性能

  • 編成
    • 3030系:3130(Mc)+3230(M)+3530(Tc)
    • 元2090系:3130(Mc)+3530(T)+3230(Mc')
    • 3090系:3190(Mc)+3590(M)+3290(Tc)
  • 車体
    • 3030系:アルミ合金
    • 3090系:軽量ステンレス
    • 元2090系:アルミ合金・ステンレス・セミステンレス
  • 台車
    • 3030系・元2090系:空気バネ(Sミンデン)
    • 3090系:空気バネ(ボルスタレス、Sミンデン)
  • モータ出力・ギア比
    • 3030系・元2090系:150kW×4/両・5.6
    • 3090系:95kW×4/両・7.07
  • 駆動方式
    • 3030系・元2090系:中空軸平行カルダン駆動
    • 3090系:TD駆動
  • 制御器
    • 3030系・元2090系:AVFチョッパ制御(1C8M)
    • 3090系:VVVFインバータ制御(1C4M×2)
  • ブレーキ方式:電気指令式ブレーキ
  • 起動加速度
    • 2.5km/h/s(通常) 3.3km/h/s(高加速)
  • 減速度:3.5km/h/s(常用) 4.5km/h/s(非常)
  • 最高速度:110km/h(設計)

概要

2000系編成組替中の予備車確保及び長沼線の輸送力増強を目的として、1982年に新造された車両。長沼線の3連運用だけでなく、3両+3両を組み千葉津田沼線でも使用された。

3030系登場後、2090系が編入されたことで3両編成5本の陣容となった。元2090系の車両も含めて機器は同一であるので、特に区別なく使用された。

更に1996年にはVVVFを採用した3090系(3030系90番台)3両編成1本が登場。形式上は3030系グループであり、運用上も3030系と共通であるが、車体・足回りは3030系・元2090系とは別物である。

余談だが、3030系の30番台は3両編成であることから来ている。

登場の経緯

長沼線は開業以来、2両編成の2090系で運行してきた。県営鉄道としては将来の輸送力増強の際に、4両+2両とすることも考えていたようだが、走行装置の差異から共通運用化は断念していた。

1980年代には2000系の6両化が企画され、その過程で長沼線の2090系は3両に増結した上で、3両+3両による6連運用を可能とすることになった。更に組替期間中の予備車を、6両固定ではなく3連で増備することで、将来の長沼線増発を見据えた車両体制とすることになった。

この時、2090系を増備する方針でも良かったが、2090系は試作車ゆえに仕様が不揃いであった。これを量産車として仕様を統一すべく、3000系をベースとした3両編成を新造することになった。

仕様

早見表

形式 車体 走行装置
3030系 アルミ合金 AVFチョッパ
元2090系第1編成 アルミ合金 AVFチョッパ
元2090系第2編成 ステンレス AVFチョッパ
元2090系第3編成 セミステンレス AVFチョッパ
3090系 軽量ステンレス VVVF

3030系新造編成(3連2編成)

1982年に新造された純正仕様の3030系である。

編成のつなぎがMc+M'+Tcとなっており、元2090系と区別するポイントとなっている。2090系登場段階では試作車のため最低限の2連となり、増結する際もコストを抑えられるT車増結となった。一方で3030系登場段階では、将来的な中間車増結による6両化も見据えて、このような変更が行われた。

Mc M' Tc 新造時期
3131 3231 3531 1982年新造
3132 3232 3532 1982年新造

元2090系(3連3編成)

元々2090系時代にMc+Mc'の2両編成であったことから、3両化の際にユニットの中間に付随車を連結したMc+T+Mc'編成となっている。

また、編成ごとに車体材質を変えているのが特徴である。2090系旧第1編成は3030系新造編成と同一のアルミ合金車体であるが、旧第2編成はステンレス、旧第3編成はセミステンレス車体となっている。

なお、旧第3編成については、1990年代に車体の老朽化が進行したことが問題となった。早期廃車とすることも検討されたが、3090系新造及び全編成6連化により、3連6本体制を維持する必要があったことなどから、1997年に車体更新が実施された。

Mc T Mc' 新造時期
3133 3533 3233 1975年新造(T車は1982年)
3134 3534 3234 1979年新造(T車は1982年)
3135 3535 3235 1979年新造(T車は1982年)

3090系(3連1編成)

3030系新造から約14年後に新造された編成である。実は3連が廃止になると同時に新造された3両編成である。このような編成が造られた経緯としては、3030系が奇数本しかおらず6両化でもう1本必要であったこと、VVVF試験のため試作編成が欲しかったことが挙げられる。

この他、3030系新造車ではアルミ合金車体が採用されたのに対して、3090系では4000系で採用された軽量ステンレス車体が採用されている点が異なる。

Mc M' Tc 新造時期
3191 3291 3591 1996年新造

運用の変遷

3030系の登場&2090系の編入(1982年)

1982年には3030系3連2本が登場した。2000系の組替予備が目的とされたが、その前段階として、2090系の3連化が行われた。手順としては、まず3030系が運用に就くことで2090系は一斉離脱させ、2090系に中間車を連結し、復帰させるというものである。この3連化と同時に2090系は3030系に編入された。

これにより、3030系は3連5本体制となり、長沼線運用(2運用)と予備(1本)の他、2本が余る。この2本は3両+3両として、専ら千葉津田沼線で使用された。

3090系の登場(1996年)

1996年には長沼線が四街道まで延伸された。これに併せて、従来長沼線を走っていた3連を廃止し、6連とすることになった。とはいえ、元2090系の編成かつ一番古い車両でも新造から21年であり、3030系はまだまだ使用できる車両であった(また3030系自体が高価な車両であるので廃車にするのは惜しいという考えもあった)。

そのため、全編成を3両+3両の6連で運用することで、当面は使用し続けることになったが、3030系は奇数本(5本)のため1本余る。この余りを6連とすべく、3連1本を新造することになった。

とはいえ、3連を廃止するというのに3連を造るのもおかしな話で、3030系の内の1本を中間車3両増結として、6両固定に再編する案もあった。しかし、これは撤回され、最終的にはVVVFの試験を名目として3連の新造を行うことになり、3090系が登場することになった。

この時の3090系は単独で試験走行をすることが多く、実際のところは3連5本体制となっていることが多かった。3連6本体制となるのは、試験が終了し、後述する車体更新が終了した1997年のこととなる。

セミステンレス車の車体更新 (1997年)

また県営鉄道唯一のセミステンレス車として新造された3115+3215+3515の3両であるが、電食による車体老朽化が問題となっていた。そのため、3090系新造以前には廃車とすることも検討されていたが、元がチョッパ制御で高価な車両であったこと、新線開業で車両新造にかける費用を極力抑制したかった事情などから、廃車は見送られた。そうなると老朽化対策を行わなければならず、車体更新が行われることになった。

車体更新によりオールステンレス化され、その他劣化した各機器の取り替え等も実施された。

さて新造費用抑制のために行われた車体更新であるが、実際に更新を行ってみると想定以上に費用がかかったようで、「新車を造った方が得策」であるほどの費用だったらしい[要出典] ただし、当時の県営鉄道でセミステンレス車体であったのはこの3両のみで、幸か不幸か、県営鉄道の車両政策に影響を及ぼすことはなかった。

現況

(以下未完成)

  • 最終更新:2019-06-30 23:16:09

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